教材研究って、授業の質を左右する大切な仕事です。でも正直、時間がいくらあっても足りない。
今回は、5年生の社会科「世界の中の国土」の授業で、ChatGPTを使って図解資料を作った実践を紹介します。
どんな授業だったか
単元は「わたしたちの国土 世界の中の国土」。日本の領土・領海・排他的経済水域(EEZ)について学ぶ内容です。
この単元は、子どもにとって馴染みの薄い概念が続きます。
- 領海・排他的経済水域ってどこからどこまで?
- 沖ノ鳥島ってなぜ大切にされているの?
- 護岸工事をする理由は? ← この疑問は子供から出ると予想していました!
言葉で説明するより、図で見せたほうが断然わかりやすい。でも、ちょうどいい図解資料を探すのが意外と大変です。
そこでChatGPTの画像生成機能を使ってみました。
実際に使ったプロンプトの流れ
ChatGPTの「画像を作成」機能を選んで、以下の順番で指示を出しました。
図① 日本・アメリカ・中国の排他的経済水域の比較
5年生社会、日本の領海と排他的経済水域についての学習をします。
日本、アメリカ、中国の排他的経済水域がわかる図を作成して

この図は、アメリカが少しわかりづらかったので、追加で修正指示を出しました。
アメリカは本土がわかるように描いて。日本と中国はそのままでOK

一度で完璧な図にならなくても、こうして「ここだけ直して」と伝えれば修正できます。
アメリカの排他的経済水域、ハワイの位置が少し変なのは修正できませんでした。
図② 領土と領海の意味がわかる図
領土と領海の意味が分かる図を作成して。
文章は小学校5年生がわかるように

子供になじみがあまりない「領海」の知識も、分かりやすい図解をつくり、子供の知識の差をなくすようにします。
図③ 排他的経済水域でできることがわかる図
排他的経済水域でできることがわかる図を作成して。
小学校5年生にわかるように

排他的経済水域についても、軽く触れる図解を作成します。
この知識があるので、護岸工事の意図が見えてきます。
図④ 沖ノ鳥島の護岸工事がわかる図
「沖ノ鳥島」を守る工夫(護岸工事)がわかる図を作成して。
小学校5年生にもわかるように

最後に、護岸工事の図解です。
注意することとして、この図解はあくまでイメージであるということです。
実際の護岸工事の様子ではありません。
この部分を補完する資料として、NHKの動画を紹介しました。
最後に:漢字にふりがなをつける
漢字が苦手な子どもへの配慮として、最後にこう追加しました。
漢字に読み仮名をふって読みやすくしてください
こういった細かい配慮も、一言指示するだけで対応してもらえます。

使ってみた結果
よかった点
-
- 資料を探す手間がなくなった。「ちょうどいい図がない」と何十分も検索する必要がなくなりました
-
- 図を生成している間に別の仕事が進められる。指示を出したあとは待つだけなので、その間に他の準備ができます。これは業務改善として大きかったです
-
- 「子どもに合わせた表現」を指定できる。「5年生にわかるように」と伝えるだけで、難しい言葉を使わない内容にしてくれます
気になった点・注意していること
-
- 日本語がおかしいことがある。図の中の文章に不自然な表現が含まれていることがあります。必ず自分の目で最終チェックをしています
-
- 情報が正しいか確認が必要。AIが生成した内容をそのまま子どもに見せるのは危険です。数値や地名など、事実に関わる部分は教科書や資料集と照らし合わせて確認します。おかしいところは、その都度子供に伝えて、誤った情報が伝わらないように注意しましょう。
まとめ
ChatGPTの画像生成は、教材研究の「下準備」として非常に使えます。
完璧な資料が一発でできるわけではありません。でも、「たたき台を素早く作って、自分で確認・修正する」という流れであれば、授業準備の時間を大幅に短縮できます。
浮いた時間を、子どもと向き合うことに使える。それがAI活用の一番の価値だと感じています。
情報の正確性の確認だけは忘れずに、ぜひ試してみてください。


コメント